米兵と旧軍兵はどちらも英雄願望を持っているが、米兵は生きたまま英雄になれることに対し旧軍兵は死んでようやく英雄になれる。
旧軍の英雄システムは功を挙げた人間が新たなカリスマとなり叛旗を翻すことを防ぐソリューションであることは言を待たず、死んだ英雄こそ良い英雄との風潮を如実に示すものである。このソリューションを経て約50年、日本製の組織における英雄は相変わらず死に体であることを考えると、割腹自殺に英雄的意味を持たせた戦国末期から400年にわたって受け継がれる滅私奉公を実現するシステムはまことに堅固なソリューションであると言えよう。現代において、割腹自殺に能うレスポンシビリティは何か考えてみたいところだ。
それを経由した先に、日本製の組織からスピンアウトする行為が存在するのであろ。