昼寝中、このような夢を見ていた。見ていたー。
昼寝から起きると、ベッドから降ろした足の下に6インチのスレート・デヴァイスがあることに気付いた。ベッドの上を転がり、床へ手を伸ばしてそれを拾ってみると、視差方式の3D表示機構独特のパララックス・エラーでキラキラ輝く帯が画面上に見えた。黄色い3D球体の周りに黄緑でインストラクションが書いてある。見なれたそれをベッドの上に放り出し、もう一回寝る。
ほんで起きて、何とはなしにベッドの上のスレート・デヴァイスを手にとった。仰向けのまま頭上に掲げて画面を見ると、右上に丸い物で押されたような蜘蛛の巣様のヒビが広がっているではないか! みるみるうちにヒビを構成する破片が丸まってきて表面から剥がれ、顔の上に破片と粉が落ちてくる。
イヤーンとばかりに床に戻した後、このヒビは足の下に敷いていた頃についた親指の後だ! と推測する。そのとき、なぜかそのデヴァイスは従姉妹の持ち物であったことを思い出したので、どうしようどうしようと焦りはじめるのであった。正々堂々と謝罪と賠償を申し込むことにし、従姉妹が故郷へ帰るのにあわせて、いやメシも食ってたかもしれないが、あまり印象は残っていないが、とりあえず新しいものを買うことで合意を得た。データの移し替えも念頭にあったが、従姉妹はそれに触れなかったので忘れておくことにした。
ほんで従姉妹は大して怒りもせず、新品購入に同意したようだ。そのあとアップル・ストアへ向かったため、このスレート・デヴァイスはアップル製だったことを知る。そんでどう買ったか、買っていないかは覚えていないが、駅から送ることにした。改札口の右側に切符売り場のある構成の駅に着くと(というか、勝手にシーンが変わると)従姉妹はSuicaを使って改札を通ったが、自分は入場するだけなので入場券を買い求めようとする。なぜなら、手持ちのSuicaで入って出ることが可能かどうか自信がないためだ。ほんで見たら、入場券が540円するではないか。隣りの駅までの運賃は160円である。なんだこれは、と思って横の駅員事務所直通の穴々(アレよアレ)から声を張り上げて尋ねてみると、当然のように540円払えと言ってくる。こう明言されてしまっては、隣の駅へ行くふりをして160円の切符を買い、入場だけして帰ってくるという技も行使しづらい。打開策を探して手元の切符売り場パネルを眺めると、ボール紙でボタンをカバー(そう、物理的ボタンなのだ)してある箇所を発見。思わずそれをどけるとトップカバーにCと書いてあるボタンが目に飛び込んできた。(なぜか)藁にもすがる思いでCを押したら、駅員事務所の中が騒がしくなってきた。横のドアから駅員が出てくると、お客さん、どのボタンを押しました? などと尋いてくる。Cを押しました、と答えたらば、駅員は憤懣やるかたない表情で事務所へ戻っていく。事務所の中で一大事が起こったことは確かだが、その場で突っ立っているしかやることがない。そんな中で昼寝から目が醒めたのである。ちなみにCは白地に黒で書いてあった。
何かの役に立つことを期して、ここに書き残しておくものである。ちなみにリアルではiPadすら入手していない。