キャッチ・ボールの文化を持たない地域出身の人間はどんなマッチョマンでもボールを投げさせると女投げになってしまう現象は有名である。そこで思いついたのは、グリネードを投げる訓練において左手で目標を指し示すよう教育されるのは兵隊の文化的バックグラウンドを均質化するための策なのかという疑問だ。重いグリネードの投擲に必要なモーメントを制御する体捌きも混入しているのであろうが、握り拳大のものを狙って投げる際の汎人類的なサイティング・スタイルを追求した結果この体勢に行きついた可能性はある。ただ、訓練されていない兵隊による投擲について観察する機会をほぼ持てず、よくてパレスチナ・ゲリラやIRAの投石殺ぽうしか確認できていないため真相は闇の中である。
あとホビットさんが投石で蜘蛛をやっつける際に大リーグ式の投げ方をしていたりすると面白かったが、映画化されたときの描写はどうだったっけ。
あと四肢による当て身の文化を持たなかった朝鮮人が、その文化的欠落を補うための策としてチョーパンを愛用していた可能性にも思いあたった。