基本的にプログラマーやSE等のIT技術者はあほうの選ぶ職業として蔑む対象であり、何かわめいていても一笑に付すことのできる人種として解釈している。しかし、音楽や絵画や料理など観客へ供する何らかのジャンルに傾注した経験を持つIT技術者のわめきならば別だ。こいつらは明らかに考え方が違う。
なぜかと言えば、こいつらの傾注した分野は素人さんの審美眼でも一線級の仕事とアマチュアの仕事を比較できる領域であるためだ。このような領域で素人さん相手に演った経験は一線級に劣らないようなツボの押さえ方や舞台裏の処理を体得することに役立ち、過去の偉大な仕事に及ばないまでも其処へ到達する道筋を知ることができる。しかし、ソフトウェアの領域は素人さんの理解しにくい技術であるため、批評も受けにくく以上のような考え方は身に付きづらい。
具体例で言えば、この偏向はパソコン少年の成長過程に似ている。一線級のソフトウェアとそのへんの神童に作らせたソフトウェアを比較しても素人さんには判断できないため、この神童は批評の対象とならない。批評の対象にならないから神童であるとも言えるが、まあ周囲から崇められた神童は神童のまま成長して一笑に付せられるような性格を身につけてしまうわけだ。
また、観客の前で演った経験を持たないIT技術者はすなわちギークITmediaや日経やMYCOMGoogleや背広連中の崇めるギークのような視野狭窄性を備えているように見える。ところで最近のIT分野における一線級の仕事といえば、Windows? Linux? ご愁傷様です。
あでもGoogleは、Keyholeを買収して出したGoogle EarthSketchupを買収して出したGoogle Sketchupはすごくて気に入ったので許す。